閉鎖ビル

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街を通り抜ける国道の緩いカーブ、その形に沿って建てられている多角形の商店雑居ビル。昭和40年代ぐらいには普通に見られたものだったが、首都圏の大きな市街地からは多くが姿を消した。一方、甲府のような人口減少が続く地方都市では、このように廃屋として残されている。1階の各店舗はシャッターで閉じられ、2階の多くの窓にはガムテープがバツと十字を重ねたユニオンジャックの形に張り付けられている。昭和の残滓と言ってしまえば容易いが、こういう建物が多いと、なんとも衰退というものを感じてしまって淋しい気分だ。