甲府盆地南部を車で走ったら、桃の実が目立った。写真を撮るために車を降りて近づくと、美味しそうな匂いが漂ってきた。良い色に色付いている。周りの木を見渡してみると、もうそろそろ食べごろかなという木があったり、袋が掛かっている木があったり、まだ緑色のゴルフボールぐらいの大きさの実がついているだけの木もある。木の品種を複数栽培することで、出荷時期を上手くずらしているのだろう。5月頃には強い風が吹いた日が何度かあったし、先日は早い時期に台風が来た。桃の木にも被害があっただろうが、今年の実りはどうだろうか。
街道沿いにある果物のお土産屋さんにも桃が並んでいる。「買おうか」と隣の妻に聞いたが、「高いから」ということで見送りとなった。
ところで、僕が山梨県に来たばかりの頃のこと。職場の同僚が葡萄を皮のまま食べていたのを見た。山梨では普通だと聞いた。郷に入れば郷に従え、ということで、それから僕は葡萄を皮のまま食べるようにした。でも、そのうちやめてしまった。
山梨名物にはスモモもある。僕は酸っぱいのが嫌いなのでスモモの皮は苦手だ。だから、スモモを食べるときは面倒だが皮をむいている。そして種の周りも酸っぱいので、あまりギリギリまでは攻めない。でも、妻は山梨の出身ではないのに昔からスモモを皮ごと食べるという。その方が美味しいのだそうだ。
それらの果物を皮ごと食べることにも驚きはあったが、山梨では桃を皮ごと食べる人が少なくないということには大いに驚いた。僕には桃をあの皮ごと食べること自体が有り得ないことだった。それを知ったとき試しにやってみた。でも僕にはダメだった。
栗をトゲトゲの皮ごと食べる人は、まさかいないと思うがどうだろう。
僕の場合、蝦天の尻尾は食べる。