レンゲツツジ

ラッパのように開いた花びらの中には、長く伸びたメシベとオシベがある。誰かが花の蜜を舐めたくて、花を摘んでチュッと吸い込むと、場合によってはひどい目に合うかもしれない。レンゲツツジには毒があるのだそうだ。

ところで今日の新聞に、国際宇宙ステーション(ISS)から人工衛星を打ち上げる計画についての記事が出ていた。JAXAが計画中のもので、地上から宇宙ステーションまでは「こうのとり」という愛称の補給機で運び、そこから1機ずつロボットアームで宇宙空間へバネを使って放つのだという。人工衛星と言っても、気象衛星のような大型のものではなく、1辺が10cm程度の「キューブサット」だ。
キューブサットについては、6年前にプラネタリウム番組を作ったときにいろいろ勉強したので、少々詳しくなった。キューブサットは、主に大学の研究室で、学生たちの手によって驚くほど安い予算の中で製作される。月並みな言い方だが、その小さなボディには学生たちの夢がぎっしりと詰まっている。
しかし、残念なことにキューブサットは失敗が少なくない。キューブサットの打ち上げは、それ専用のロケットではなく、大型の衛星打ち上げの際にロケットの隙間に同居する「ピギーバック」という方式が取られる。というよりも、隙間を有効活用しつつ、学生の挑戦の機会を作るために考え出された衛星でもある。つまり、ISSからの打ち上げというのは、キューブサットの元々の発想からはちょっと違ったものにはなる。とは言え、ロケットから放出直後に不調を来たすキューブサットがよくあるということは、放出のショックがキューブサットにダメージを与えている可能性もありえるわけで、ISSからソフトに放出することで故障率が減るとすれば、学生たちの夢が叶う確率が上がることに繋がるだろう。