桃の花とリニアモーターカーの軌道

曇り空ではあったが、過ごしやすい気温の日だったので、ちょっと桃の花でも見に行くかと出かけた。盆地の桜はそろそろ終わり、替わって桃の花が咲いている。少し標高が上がると、桃と桜の両方が見られる場所もあった。
丘の上から盆地を見下ろすと、緩やかな斜面の中ほどに山から一直線に伸びている高架が見られた。リニアモーターカーの軌道が建設されている。
ところで、リニアモーターカーの場合、線路というのは正しい言い方なのだろうか。鉄道の場合、鉄の棒であるレールがあるから線路というのであれば、リニアモーターカーに当てはめると線路というのは駄目そうだ。とすると何だろう。「軌道」ではどうだろう。鉄道会社でも○○軌道という社名があったと思う。そんなわけで、一応タイトルは軌道にした。でも文章の中ではまだ違和感があって線路としたいところだけど、軌道をつかってみた。他の人たちは何と呼んでいるだろうか。ニュースではどう言っていたか、思い出せない。
わずかな時間写真を撮ったりしている間にもダンプカーやコンクリートミキサー車が何台も行ったり来たりする。T字路で交通整理をしていたおばちゃんが「すみませんねえ」とニコニコ顔で声を掛けてくれた。「ごくろうさまです」と返した。
桃の花を見に来ている人たちの車には、品川や大宮のナンバーもあった。近頃このあたりが自動車のテレビCMで使われた影響もあるのかもしれない。桃の花咲く中を疾走するリニアモーターカーが見える丘、開通の頃には写真の撮影スポットになるのだろうな、と思いながら歩いた。