朝夕の富士山

今日の午後、富士山が世界文化遺産になったとのこと。おめでとうございます。
自然遺産に落選したのはいつ頃だっただろうか。もう十年ぐらいになるだろうか。開発が著しいとか汚れが激しいといった理由だったと思う。落選のその報を受けてのインタビューで「今度は文化遺産を目指す」という意味のことを言った偉い人がいた。その映像をテレビのニュースで見たときには、節操が無いなあ、と思ってしまったものだが、それから何年もかけてようやくここまで到達したのには、多くの人の努力の積み重ねがあったものと思う。
さて、そんな日の富士山。朝は笠がかぶっていた。日中は暑くなりいよいよ夏雲が盛り上がる季節になったことを感じさせた。富士山の方向は曇りがちだった。そして夕方は再び笠を被った。明日は天気が崩れるということだろうか。観光客が増え、開発が増え、ゴミが増え、ということも予想されるが、今日の笠雲が富士山の行く末の悪い知らせでないことを祈る。これから、この国の人々の文化力が試されるということだろう。