明鏡止水

湖に沈んだ木、と言うよりも折れて落ちた木だと思うが、それが斜めに立ち上がり湖面に影を落としていた。その影が緩い風の具合でゆらゆらと形を変化させるのが面白い。
もしも心を写す鏡というものがあるのだとすれば、きっとこんな様に写るのだろう。何か決まった形があるので無く、風の行くままに沿って形が変化する湖面の影のように、不安定に移ろい行きつ戻りつ。