道路を窺うアレチウリ

春はクサフジが紫色の花を咲かせていた相川の河原は、この時期には特定外来生物の「アレチウリ」に覆われている。三方護岸を流れる相川の水面は、この道からはずいぶん下にあるのだが、旺盛なアレチウリはとうとうそのコンクリートの護岸を上がって来てしまった。
昔こういう場所には「カナムグラ」が生えていたものだが、近頃はアレチウリに取って代わられている感がある。カナムグラは茎に小さなトゲがあるので、その群落を半ズボンで歩くとすねに擦り傷がいっぱいついてしまうので嫌いだった。きっとあんなの好きな人はいないだろう。しかも、人によってはアレルゲンにもなっている。
カナムグラは万葉の昔から日本にある在来種であるのに対し、アレチウリは近年急速に生息域を広げている外来種。そう聞くと、何故か嫌いなはずのカナムグラを応援したい気になってしまうのが、ヒトの勝手なところだ。