ウッドデッキの白線

まるでアスファルト道路の白線のように見えるが、これは「ウッドデッキ」の補修跡。このウッドデッキは作られてからそろそろ15年が経つ。今どき、新しく建てられた家を見ると、ウッドデッキを設えてあるものが少なくない。中には、昔の日本家屋にあった「濡れ縁」を少し広くした程度のものもあるが、大小にかかわらずウッドデッキは流行というのか、人気があるようだ。でも、かなり頑丈に造られているこのウッドデッキでも15年でご覧のとおりだから、10年ぐらいで傷みが出てくるものもあることだろう。
遡ること40年ほど前の1970年代の家というと、屋根つきのコンクリートのテラスが流行っていた気がする。畳の生活が普通で、洋間がまだ少ない頃であったから、洋間の掃き出しのガラス窓を開けるとテラスがあって、サボテンの鉢なんかが置いてある。もっとお金持ちの家だと、庭にパーゴラがあってバラだの藤だのを巻きつけていた。
流行の移り変わりもあるわけだから、いつまでも頑丈で壊すに惜しいのも案外良くないのかもしれない。新しく作り、数年で古びて行き、やがて朽ちてしまう。そういうことが新しいことをするための大切なきっかけになるのだろう。