横間ヶ浦と星

8月6日0時15分頃、横間ヶ浦に着いたとき、ほとんどの生徒は眠っていたようだった。東屋から20〜30メートル下がった海岸は、夕方と変わらず大波が押し寄せて、砕ける波が大きな音を立てていた。空には星が輝いている。海辺のビバーク地にはその班の担当指導者が寝るときだけ一緒にいることになっていた。横間ヶ浦にビバークしていたのは5班、サバイバル踏破の初日はおそらく最も長い距離を歩いたチームだ。担当のタイソンさんが車から荷物と寝袋を取り出していると、1人の女子が起き上がってきた。どうやら眠れないらしい。「明日もたっぷり歩くからしっかり寝ておきたい、でも眠れない、、、」そんな不安がますます眠気を寄せ付けないのだろう。繰り返し聞こえてくる大きな波音は、ますます不安をあおるのかもしれない。

僕はちょっと時間をもらって星の写真を撮っていた。横間ヶ浦の海岸線は西を向いている。カメラの構図はそこから左へ首を回した南西の方向を狙った。南西の空にはいて座があり、天の川が見えている。これを数枚撮影し(http://d.hatena.ne.jp/k_nobukiyo/20110816)、続いて水平線方向にレンズを向けた。
明かりがほとんど無いここでは、幅広く濃い天の川が見える。一方、水平線はどのあたりなのかよくわからない。天の川の光は水平線でくっきりと切り取られるのではなく、その上で次第に暗くなりながら見えなくなっている。この先には市街地の光は一切無い。東京から静岡にかけての光の帯は背中の後ろだ。

写真のできのほうはちょっと残念だった。やはり露出が短いのだろう。ノイズが多い。下のほうで赤い色になっているのが海岸に押し寄せる白波のところ。どういうわけか赤い色に写った。お詫びのしるしというわけではないけれど、どんな星座が写っているのかを描いてみた。でも、たどりづらいですね。